BIと連携するヒューマノイドロボットの開発
ヒューマノイドロボット「NAO」の可能性を探る「NAOプロジェクト」。これまでは、昔話の語りや会社説明会用のアプリ等、NAO単体でのアプリ開発に取り組んできました。そんな折、年初に開催された全社員が集まる全社会議にて、「BIと連携するNAOでしかできないものは作れないか」との弊社代表 大谷の一言から、私たちは新たな挑戦を始めました。
BIツール選定
世の中にはさまざまなBIツールが存在します。まず私たちは、NAOと連携可能なBIツール選びから始めました。数々のBIツールがある中、まずは弊社取り扱い製品である「Qlik Sense」「Sisense」で検証をしました。その結論として、今回は「 Sisense」で行うことにしました。その理由は以下のとおりです。
・外部システムからデータを取得する方法が、容易であること
・Sisense社の技術的支援が得られやすいこと
AIによる対話型分析 -「Chat bot」
今日のBI市場では、人工知能を売りとしたメッセージがあふれています。その中で、特に目立つのが「Chat bot」。調査会社ガートナー社のレポートによると「2020年までに、50%以上の分析問い合わせは検索や自然言語、声によって行われる。そして、それらの分析問い合わせをもとに見たい分析結果が自動的に生成されるようになる」と予想されています。実際、その予想は実現化されつつあり、いくつかのBIツールでは「Chat bot」機能が搭載されています。
Chat botとは、質問者がテキストで質問をすると、BIツールに搭載された人工知能がその質問に対し、分析結果をテキストや図で回答するコミュニケーション機能です。弊社の取り扱っているQlik社では「Qlik Insight Bot」、Sisense社では「Sisense Boto」としてすでに発表されています。
音声操作によるデータ分析アプリ
私たちは、単にChat Botを作るのではなく、このコンセプトを応用しながらヒューマノイドロボットである「NAO」を介して音声によるやり取りを行なえる新たなコミュニケーション手法を開発しました。
従来のマウス操作によるデータ分析ではなく、「NAO」に知りたいことを質問すると、NAOを介在してSisense上で分析。その結果を「NAO」に戻し、その回答を教えてくれます。
ここで、検証中の動画とシステム構成図をご用意しましたので、ご覧ください。
AI×BI×ヒューマノイドロボットによる「ボイス・アナリティクス」とは
今回のAI×BI×ヒューマノイドロボットを利用した「ボイス・アナリティクス」ソリューションはいかがでしたでしょうか?このアプリケーションは試作段階の為、“今日の売上は?”といった限定的な会話のみとなっております。しかし、開発者の視点では、ここからさまざまなバリエーションの会話ができるようになる可能性も見えてきました。
BIツールによる視覚的な情報は今後も必要不可欠だと考えます。しかしながら、音声だけで理解できることもあります。後者の時はNAOの出番です。近い将来、デスクにNAOがいて、出社してすぐに疑問を感じたことを質問してその結果が聞けるような日がおとずれることでしょう。
※ソフトバンクロボティックスのNAOを活用し、当社が独自開発したアプリケーションで動作をしています。
※Amazon Web Services(AWS)は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
※Google、GoogleCloud、Google Cloud Platform、および、GCP は Google LLC の商標です。
※Pythonは、Python Software Foundationの登録商標または商標です。
※ Sisense は、Sisense Inc の商標または登録商標です。
※ その他の会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。
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