「置かれた環境や状況の中で、データを読み、書き、伝える能力」であるデータリテラシー。ガートナー社では、データと情報、そしてデータリテラシーを第2言語と表現し、2030年までに最も需要の高いスキルになると予測
データリテラシーの高い組織は、機敏性が高く、怠りなく、革新的であるだけでなく、社員のデータに対する意識が高いのが特徴を持ちます。反対に、データリテラシーの低い組織では、データリテラシーに関するスキルアップやトレーニングの機会がないため、これを理由に転職した社員は一年間に35%にのぼったとの調査結果もあります。
ではデータリテラシーのある組織になるために何が必要でしょうか?
トレーニングを実施するのはもちろんですが、社員の行動変容とマインドセットの転換も求められます。
「データリテラシー組織」になるための7つの原則
このようにデータドリブン文化を確立することは、一朝一夕にできることではありません。
まずは、「データリテラシー組織」になるための7つの原則を念頭に置くことが実現への第一歩といえるでしょう。
- 好奇心を奨励する
社員に、好奇心、クリティカルシンキング、創造性、コラボレーションといった非技術的スキルを身につけ、異なる視点を獲得し、データに関する仮定に疑問を投げかけるBIツールを提供する - 行動学習
社員のレベルや役割に関係なく、日常的に気づきからすぐに行動に移せるデータを意識したデータドリブン文化の醸成を行う - 意思決定にためにデータを活用する権限を全社員に与える
組織では誰でも意思決定をしています。経験と勘だけに頼らず、新入社員から役員までデータを活用した意思決定を行うための権限を付与してください。これによる、データドリブンなスキルと考え方が身につき、データリテラシーの向上をもたらします - 解決したい問題を明確にする
解決策を見出すのに役立つ情報基盤に対して、効率よく探索、分析、調査することができるようになります - インパクトを測定する
データリテラシーを備える組織が真価を発揮するためには、プロセスと企業文化を全社に浸透させる必要があります。
従業員の満足度や定着率、エンゲージメント調査等を活用し、組織におけるインパクトを測定してみてください。この調査が長期的には、収益の成長率、時間の節約、コスト削減に関する指標として確認することができます - チーム間の点と点をつなぐ
データリテラシーがどのように仕事を向上させ、ビジネスを強化できるかを示すことで、異なる部門間のコミュニケーションが活性化し、コラボレーションの促進を図れます - 最新のイノベーションとテクノロジーの流行に振り回されない
テクノロジーへの投資は、企業のプロセスや目標に合わせ、ユーザー・エクスペリエンスががユーザーのニーズと能力に適合するかどうかを必ず調査してください
データリテラシーを備えた組織作りは、未来の成功への基盤作り
85%の経営層は、データリテラシーが将来、コンピュータリテラシーと同様に必要不可欠になると考えています。
将来で成功するには、データリテラシーのある組織作りのために、今から基盤作りを始めてください。
好奇心、知的謙虚さ、異なる考え方をする能力、そしてもちろん、より賢明でより情報に基づいた意思決定を下すための言語などがデータリテラシー組織の基盤と言えます。
データドリブン経営を実現する組織作りと人材作りを解説
書籍「データドリブン経営の不都合な真実」にてデータドリブン経営を実現する組織と人材、求められる組織とリテラシー&スキルについて詳しく解説しています。
東洋経済オンライン、Amazon、および全国の書店にてご購入いただけます。ご興味がある方はぜひ手に取ってお読みください。
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