新しい技術に触れるための社内勉強会
私たちの会社では有志によって不定期に社内勉強会が実施されていますが、今回は2017年9月16日に開催されたディープラーニング勉強会の様子をお届けいたします。
弊社では、東京本社、大阪にある西日本支社、そして名古屋支社の社員同士が、ビデオ会議形式で行っています。
ビデオ会議はどこからでも参加可能であり、事務所以外でも、自宅からつなげている社員もおり、システム部門の総勢16名が参加しましたた。
これまで半年間、グランバレイでは約4回にわたってAIおよび機械学習の社内勉強会が開催されました。これまでの内容は、「手書き文字認識」「Web上のレビューコメントを使った形態素解析」など、「機械学習とは一体どのようなものか」ということの体験に重点を置いたセミナーでした。
今回は、これまでの勉強会で参加者から多く上がった「もっと具体的にプログラミングを体験したい」という要望を反映した形で、「どのような仕組みで機械学習が行われているのか」ということをプログラミング演習を通じてより具体的に体験する勉強会となりました。
前半:Anacondaを使ったPythonの学習(基礎編)
前半はプログラミング言語PythonのディストリビューションパッケージであるAnacondaによる環境構築、導入の説明などを行った後、Pytthonの基本的な文法や動作を学習しました。
簡単な演算・繰り返しや分岐処理などから始まって、Pythonおよびプログラミングとはどのようなものか、ということを学習しました。
プログラミング未経験の参加者もいたのでエラーに時々詰まっている様子もありましたが、おおむねスムーズに進んでいたかと思います。
後半:ディープラーニング入門(実践編)
後半は用意されたソースを見ながら実際にディープラーニングの仕組みを学習しました。
内容としては、RGBで色を表現する3つの数字をプログラムに与え、与えられたデータが何色か学習させるディープラーニングの仕組みの学習と実践でした。
機械学習の方法は
ものすごくかいつまんで今回の内容を説明すると、
まずまっさらな状態のプログラムに(2,255,200)という緑色のデータを与えます。
(RGBでは(赤,緑,青)という並びなのでこれは緑色ですね)
するとまだ何も学習していないプログラムは当てずっぽうでそのデータが何色か判断します。
3分の2の確率で間違っているので、「これは緑ですよ」という正解をプログラムに教えます。
何回かこのプロセスを繰り返すと少しずつ正解率が上がっていきます。
プログラムがこのプロセスの中で、「なんだか2番目の数字が大きいときは緑って言うらしいぞ?」
ということがだんだんわかってくるんですね。
機械学習の手法にはいくつか種類がありますが、これは「教師あり学習」と呼ばれるタイプのもので、何かを認識したり、予測したりするために使われることの多い手法です。
なぜ機械学習の言語には Python なのか
Pythonには以上のような機械学習やディープラーニングを簡単に実践できるプログラムの部品が標準で揃っており、これがPythonが機械学習に向いているといわれる理由の一つです。
今回もライブラリと呼ばれる部品群を利用してニューラルネットワークを構築し、実際にプログラムに学習させました。
実際にでき上がったプログラムを動かすと、確かに最初は正答率が30%ほどでしたが、学習を重ねるにつれて正答率が上がっていくのがリアルに分かりました。
構築したプログラムに対しては、学習のスピードを調節したり、学習の段階をより深くしたりすることで正解にたどり着くまでのプロセスを変えることも出来ます。
おわりに
以上、ディープラーニング入門(プログラミング実践編) <第1回>の模様をお伝えしました。
ここまでで、Pythonを通じてディープラーニングや機械学習がどんな仕組みで動くのか、といったことを学びました。
近頃非常にホットな分野として注目を浴びているディープラーニングですが、しっかりと理解している人があまり多くないのも事実です。
この勉強会を通じて、グランバレイの社員はより深く理解できたのではないかと思います。
また、プログラミング初級者の社員に対しては、各事務所内では困っている社員がいたら同僚や先輩が助けながらの勉強会となり、未知の分野に対して、その分、全員で頑張って進めている感じもあり、一体感で学んでいることを体感しました。
今回、残念ながら時間の都合から割愛されてしまったコンテンツもあるのですが、第2回の開催がすでに予定されているので、今から期待しています。
第2回が開催されましたら、このBlogにて様子をお伝えします。
お楽しみに!
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