統計分析やデータ分析ソフトウェアが飛躍的に発展しているにもかかわらず、Excelは多くの企業で導入されており、分析に使用されています。Excelが便利で汎用的であるのは理解しておりますが、便利だからといってさまざまな用途に利用しても、企業のメリットにならないことがあります。例えば、ビジネスインテリジェンスの領域では、分析に大量かつ正確なデータが必要であり、Excelの処理では限界が生じます。なぜなら複雑な集計を高速に実行することや、権限の管理、可能な限り最新のデータを保持する機能などがないからです。
このように、Excelは使い勝手の良い面がある一方で、前述した機能や、高機能な分析ニーズに応えることが難しくなっています。もしExcelの代わりとなるものを求めているなら、以下のポイントを理解することで、企業のニーズに合うBIツールの選定に大いに役立つことでしょう。
分析ニーズとExcelの限界について考える
効率的かつさまざまな方法でデータを追跡し、その上さまざまな情報(リンク、画像、文章など)を蓄積したい場合、Excelは最適なツールです。しかし、より複雑で膨大なデータを扱う場合、大きなメリットは得られません。
What-if分析やその他の計算はExcelで簡単に行うことができますが、小さな数式エラーを見落としやすく、大きなエラーを引き起こす可能性があります。加えて、Excelのデータは逐次更新されません。追加されたデータは統合されバージョン管理されるため、リアルタイムな洞察ができません。
TIP! 適切なソリューションを選択するために、必要な分析手法を考える前にデータの追跡や洞察を得ることが必要かを考えてください。
時間的制約について考える
多くの企業にとって、情報の関連性と処理スピードがビジネスインテリジェンスには関係してきます。基本的な機能を比較的簡単に習得でき、直感的な操作ができるExcelは非常に便利なツールです。多くの企業は、複数のデータソースからデータの記録保持と追跡をするベーシックな機能を求めています。Excelユーザーは、ドキュメントのバージョンを共有し、そこにデータを追加することが可能です。
このシンプルな機能も、より大きな規模のレポートツールや分析基盤が必要となった場合、複雑化してしまいます。その理由は、Excelにはリアルタイム更新機能が備わっていない(注1)ため、複雑で高度なツールと同様、組織の拡大とともに時間的制約が発生してしまいます。
一方、BIツールはデータを追加する時も短時間で行い、高度な知識を必要とせず、また連結されたシステムによるリアルタイムなデータ更新と分析をするという考えのもとに作られています。
(注1)データの変更、更新は、ユーザーからアクセスされる前に、個別に保存される必要があります。そのため、誰かが変更や更新を行っている間は、データを参照できないためリアルタイム性に欠けてしまいます。
TIP! データ量が増えて行くにつれて、データソースに対する信頼性は必須になってきます。ユーザーの手から直接データを更新し、リアルタイムでデータの正確性が保証されるソリューションを選んでください。
複数のデータソースはどのくらいの容量のデータなのか?
BIは効率的により良い洞察を得るために、複数のデータソースから関連するデータを一つのダッシュボードに集中管理することに重きを置いています。Excelもデータの集中管理はできますが、管理するためにさまざまなアプローチが必要です。Sisenseや他のBIツールとは異なり、Excelはデータの集中管理のために各々のデータソースからデータを手動で入力する必要があります。組織の規模が小さい、またはデータフローがシンプルであれば問題にはなりませんが、組織の成長・変更に伴いデータの集中管理をすることが難しくなってしまいます。
しかし、複数のデータソースからデータを収集している場合、Excelでの分析は迅速な洞察を阻害する要因になってしまいます。そのため自動でのデータ集中管理や統合が可能なソリューションを取り入れることは、リソースの無駄を削減し、迅速な洞察でROIを向上させる有効な手段です。
TIP! あなたの組織が収集するデータの種類や量、速度は、組織の成長に伴い増加していくことを留意してください。そしてビジネスが成長したとき、現在と比較してどのように成長していたいのかを考えておくことが大切です。
ダイナミックな可視化は必要か?
BIツールにおいてExcelを凌駕する領域は、データをどのようにわかりやすく可視化できるかです。Excelは、統計分析や異なるデータの種類に対応でき、より拡張性のあるデータベースとして機能するよう開発されています。しかし、複雑でダイナミックな可視化をするようにはデザインされていません。Excelはチャートとグラフを作成する機能があります。過去の積み上げられたデータの傾向を掴みたい企業にとっては、この機能は問題なくフィットします。しかしながら静的で、連携されるデータについては考慮されていません。
一方、より直接的なデータの可視化と動的な分析機能を求める組織には、BIツールが適しています。適切な視覚化ツールを見つけるには、使用するプラットフォームを理解する必要があります。もしあなたの組織が複雑なデータの可視化が必要と判断したなら、Sisenseのような、各種プラグインやカスタムコーディングが可能なBIプラットフォームをおすすめします。
TIP! あなたの組織で、データについての質問をするユーザーはいますか?専門知識がなくても、ドリルダウンを行ってグラフやチャートを簡単に分析できるツールを選んでください。レポート開発を行うIT部門の負担を軽減し、エンドユーザーの自発的な分析を促します。
この投稿に記載されているすべてのデータは情報提供のみを目的としており、正確ではありません。
本記事は、Sisense社の許諾のもと弊社独自で記事化しました。
https://www.sisense.com/blog/how-to-choose-an-alternative-to-excel/
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