差し迫るSAP ERPの「2027年問題」
グローバルなERPシステムが世に出てからすでに20年以上が経過。保守や運用などコスト削減のためにアウトソーシングやオフショア化を進めてきた企業は、自社ERPシステムのブラックボックス化や自社社員の問題解決力低下など弊害をもたらしました。さらに、SAP ERPを導入する企業は標準サポートが切れる「2027年問題注1」という危機が迫っており、今後数年でSAP ERPの技術者が不足することが懸念されています。
いち早く危機に気づいた企業では、システム開発の内製化やノウハウの蓄積に動き始めておりますが、SAP ERPは企業の業務全般をカバーできるほどの広範囲、多機能のシステムであるため、内製化やノウハウ蓄積をしようとしてもシステム全体を把握することが困難であり、また技術者を一朝一夕に育成することは容易ではありません。
サービス概要
「ERP教育支援サービス」では、ERPおよびBI導入で培ってきた弊社のノウハウを利用し、ERPシステム活用・導入・バージョンアップに向けて、内製化やノウハウ蓄積、技術者の育成を支援します。情報システム部門の技術者に向けて、SAP ERPの全体像・各業務モジュールの標準機能・カスタマイズ方法等についての知識をお伝えするとともに、事業内容の変化に合わせたERPの利活用方法や導入・バージョンアッププロジェクトのマネジメント方法のコンサルティングを実施し、各企業における技術者の早期育成やプロジェクトのスムーズな運営を実現します。
注1:SAP ERPの標準サポート切れ「2027年問題」
ERP製品「R/3」から名称を変更した「SAP ERP」と、ERPにSCM(サプライチェーン管理)やCRM(顧客関係管理)を加えた「SAP Business Suite」の標準サポートが2027年に終了することで、各企業でバージョンアップが迫られる状況になる問題(当初標準サポートを2025年終了と告知をしていましたが、2020年に「2年延長する」と発表。現在、2027年に終了予定)。バージョンアッププロジェクトは複数年に跨り、各プロジェクトで多くの技術者が必要になることから、SAP ERPの技術者が大幅に不足すると見込まれています。また、人材不足により、プロジェクトが遅延することも予想され、業務に影響がでることが懸念されています。