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Super GT 第4戦 – 天気予測がレース展開を優位に!

公開日 2017年8月7日    最終更新日 2020年3月12日

SUPER GT第4戦 スポーツランドSUGO

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九州AUTOPOLISで開催された第3戦から、2カ月ぶりの開催となった2017年7月23日 日曜日。SUPER GT第4戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。2017年度全8戦のうち、ちょうど折り返し地点のレースとなります。
スポーツランドSUGOは、山間の地形を利用しており、高低差69.8mとアップダウンが激しいサーキットとして有名です。特に、最終コーナーからホームストレートの半ばまでは急こう配の上りになっており、全体的に中高速コーナーが多いため、レースマシンのコーナリング性能が問われます。さらに、サーキット路面の摩擦係数が低めのため、ウエットコンディション時にはグリップしにくい面があるなど、天候に左右されるサーキット場でもあります。

不安定な天候と相次ぐトラブルの第4戦

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Audi Team Hitotsuyama様は、第3戦から第4戦の間で行われたテスト走行で好感触を得ていたそうで、今回の第4戦は上位入賞が狙えるのではとレース分析チームも期待をしていました。
しかし、予選ではQ1は突破したものの、Q2ではマシントラブルのため記録を残すことができませんでした。決勝では、雨が降ったりやんだりの不安定な天候の中、Audi Team Hitotsuyama様は、レース序盤は順調でしたが、レース途中は他チームとの接触、タイヤが外れるというトラブルに見舞われ、セーフティーカーが3回導入される荒れたレース展開となり、完走はしたものの20位の結果となりました。

スリックタイヤとレインタイヤの違い

レースの勝敗を大きく左右する要因の1つとして「タイヤ」が挙げられます。

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上の2枚の写真のうち、左側は「スリックタイヤ」と呼ばれるもので、主に路面が乾いている時に使用されます。右側は「レインタイヤ」と呼ばれるもので、路面がぬれている時に利用されます。見た目からわかる2つのタイヤの違いは、スリックタイヤは、溝がなく表面がツルツルしていますが、レインタイヤは排水用の溝が掘ってあります。他にも目に見えない違いの1つとして、レインタイヤは雨天時の比較的低い路面温度でタイヤ性能を十分発揮できるよう設計されています。

天気予測が勝敗を左右する!タイヤ選択の重要性

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さて、レースではこの2つのタイヤのどちらを使用するかを選択する必要があります。今回の第4戦は決勝スタート前から雨が降っていました。しかし、雨だからといって、必ずしもレインタイヤ選択するというわけではありません。例えば、レースがスタートした後、天気が回復しそうであれば、レインタイヤではなく、あえてスリックタイヤを選択するという戦略もとることができます。
レースではマシンセッティング、ピットインのタイミングなど、様々な選択を迫られます。特に、不安定な天候下では、タイヤ選択も重要な選択となります。
スリックタイヤにするのか、レインタイヤにするのか、タイヤ選択の判断には、天気予測に基づいた経験値による判断がとても重要であると第4戦に参加して、新たに気づかされました。

データロガーによるレース分析とは

分析チームの活動の1つとして、車両に取り付けられているデータロガーが出力するロガーデータの分析を行っています。Audi Team Hitotsuyamaの車両に搭載されているロガーには0.1秒ごとに速度、アクセルの踏み込み具合、ハンドルの切れ角など、走行中の様々な証跡が記録されています。

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上の画像は、ロガーデータとして出力されているデータです。あくまで一部を切り取っているだけで、データ自体は、約950項目×数十万レコードの”BigData”です。このデータをもとに、すぐにでもデータ解析を行いたいところですが、残念ながらそう簡単にはいきません。例えば、使われていない項目を見極めて除外したり、類似した値が出力されている項目を見つけて集約したりと、データクレンジングの作業を行い、データを扱いやすい状態にしたり、950に及ぶデータ項目を理解して、初めて分析作業に取り掛かることができます。
現在、レース分析チームの数人のメンバーは、このデータクレンジングとデータ項目の解析を進めています。

「まだ誰も見つけていない発見」を目指して

今回、天候という外的要因とタイヤ選択による勝敗の違いを目の当たりにしたレース分析チームのメンバーは、レース分析の難しさを改めて認識しました。
レース分析は終わりの見えない作業です。しかし、チーム監督やメカニックの皆様の協力のもと、データの中に眠っている「まだ誰も見つけていない発見」を目指し取り組んでいきます。
そして、どんなサポートを行うのがチームの助けになるのか、チームから何を求められているのか、ということを分析チームの1人1人が改めて考えつつ、この難関にチャレンジしていきます。

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