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垂直化入門

公開日 2023年6月19日    最終更新日 2023年6月19日

BtoB向け製品やサービスを提供する企業であれば、いずれはこの課題に取り組まなければなりません。CRMとGo-to-Marketを利用し「垂直化」すべきなのでしょうか?
今回のテーマを3部構成としてました。今記事では、「垂直化」に対しての課題とは何か、なぜそれを行う必要があるのかについて、「いつ」「どこで」「誰が」「どのように」行うかに焦点を当てていきます。

Go-to-Marketとは

Go-to-Marketとは、自社の商品やサービスをどのような流れで顧客へ届けるかを取り決める戦略のことです。企業全体のビジネスについて扱う事業計画よりも範囲を絞り、特定の取引やターゲットに関する取り組みをまとめています。たとえば、新しい商品やサービスを販売する際にGo-to-Marketを作り、それに沿ってマーケティングや営業活動を展開していきます。

垂直化について

垂直化とは何でしょうか? 
簡単にまとめると、垂直化とは、ビジネスモデルの垂直統合(垂直型)または機能ごと(機能型)に販売およびマーケティングの方法を特化する企業の戦略を指します。
「垂直型」とは、金融機関、通信事業、政府、自動車業界などがあり、「機能型」とは、人事、サプライチェーン、財務、マーケティングなど、水平的なビジネスラインを指します。

次の図は、巨大な六面立体パズルを用いて、各サイズが「業界(Industry vertical) 」「機能(Function)」「チャネル(Channel)」「地域(Geographial Region)」などの関係性を表しました。六面立体パズルの各マスは、Go-to-Marketの軸となる異なる方法を表しています。このように数え切れないほどの組み合わせを考えますと、事態は一気に複雑化します。

これら企業におけるGo-to-Marketでの一般的なアプローチは、地理的境界線によって区切られた地域に対して営業とマーケティングを集中し、地理的ベースのモデルを使用することとなります。さらに、専門性と集中力も重要といえるでしょう。

なぜそれをするのか

顧客の成功は、「収益を上げること」「成長すること」「収益性を高めること」「生産性を向上すること」があります。これらは、企業が垂直化を目指すべきかの決断に影響を与える要因の一部に過ぎません。
課題に対して、適切なバランスを見つけ「いつ」「どこで」「誰が」「どのように」それを行うかを見極めて決定することが大切です。ここでは、垂直化についてその長所と短所まとめます。

長所

– 専門的なスキルにより、より深く、より有意義な顧客との関わりを持てる
– 垂直型モデルは、地域チーム間の地理的な争いの問題を回避できる
– 集中することで再現性が高まり、成功の可能性が高まる
– より大きな成功は、より多くの収入と利益を意味する

短所

– 専門的なスキルの確保、開発、維持が難しい
– 地域アプローチを取り込む垂直型モデルは、出張費などの経費がかかる
– 集中することで、主要な市場や機会が無視される可能性がある
– より大きな成功は、買収コストに見合わない可能性がある

私の個人的な経験では、ほとんどの場合、長所が短所を上回ります。垂直統合された営業チームは、統合化されていない営業チームと比較して、10倍以上の成功を収めています。もちろん、これにはコストや投資はかかりますが、このモデルは、アクセンチュア、シスコ、AWSなど、世界で最も賞賛され成功しているテクノロジー製品やサービスを提供する会社で成功していることが証明されています。

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