進化し続けるデータウェアハウスとBIツール
データウェアハウスは、90年代の初頭「情報系」と呼ばれるシステムに、高度なデータ分析的能力を強化し、ビジネスのあらゆる局面に意思決定を支援するビジネス分析基盤として登場。それから30年。データを分析・可視化し意思決定に役立てるビジネスインテリジェンス(BI)のリポジトリ(データ貯蔵庫)として一般化し、ビジネスデータを有効利用するためになくてはならないシステムになりました。
データウェアハウスの進化に合わせて、レポートや分析を支援するBIツールも大きく変化してきました。レポート、アドホック分析、そして高度な分析へと時代の変化とビジネスニーズに合わせて進化しました。
今日、BI/Analyticsはレイトマジョリティのフェーズに来ており、多くの企業や組織においてセルフサービスBIが導入され、セルフサービスでのデータ作成やビジュアルによる分析など広く活用されています。
見逃される差別化ポイント。その理由はコモディティ化
現在のBI/Analyticsツールは、ベンダーの製品資料やプレゼンテーションでは同じ様に見え、多くのベンダーは、事業部門にセルフサービスBIを販売し、そこから伸ばしていくというランド&エキスパンダー戦略を採用しています。
そのため、BIツールを購入する際の選択基準として、価格性能比が高くなるのは当然のことであり、BI/Analytics分野は高度に成熟しておりBIツールがコモディティ化しつつあることが示唆されている。
この良い例が、差別化された連想エンジンを持つQlik社のセルフサービスBIツールで、長い間、論理的推論と呼ばれるものに基づいてコンテキストを認識する機能を提供してきました。
ユーザーがフィールドで1つ以上の値をクリックするか、検索を実行するたびに、関連するすべてのテーブルでどのような異なる値がデータ選択に関連すると見なされるかを即座に計算し、新しいコンテキストを論理的に推論します。
例えば、混雑した会場で全員が立っていて、数字が書かれたチケットを持っていて、その数字の一桁目が選択されて読み上げられるとしたら、これは「チケットにその一桁目が書かれていない人は全員座ってください」と言うようなものです。このツールのユニークな利点は、ユーザーが選択したデータが、その後の選択によって除外されていることを知ることができることです。その結果、ユーザーが選択しなかったデータも見ることができるため、ユーザーが全く気付かないインサイトを浮き彫りにすることが可能となります。
しかし、コモディティ市場においては、このようなユーザーへのメリットが高い機能なども見過ごされがちです。そのため、ベンダーは、より大きな差別化を図るために新たな機能を開発する必要に迫られている。
人工知能(AI)×BIツール
その意味で、人工知能(AI)の登場により、BI/Analyticsに新しい時代を切り開いたといえるでしょう。BIツールにおいてAIが役立つのはこのようなところです。
・自動化されたデータプロファイリングや変換などのデータ準備が加速化
・自動化されたインサイトとビジュアライゼーションのリコメンドや提案が可能
・自然言語検索や会話型分析を可能となり、セルフサービス分析のユーザー数が増加
・ビジネスインパクトを説明する自然言語生成の言葉で理解を深める
Qlik社のコグニティブエンジンは、人間の認知機能に似せたアルゴリズムを備えたエンジンで、例えばユーザーの操作や取り込まれたデータ項目、作成済みのチャート部品などを学習してより適切な分析の推奨や提案を利用ユーザーに対して行ったり、データのパターンや相関関係、外れ値などを認識したりすることができます。このコグニティブエンジンにより、これまで分析者が行っていた煩わしいデータ準備やチャート作成が一部自動化されます。また、最も関連性の高い隠れたインサイトを自動的にハイライトすることも可能であり、これは非常に強力でユニークな機能といえます。
データ×経営のスペシャリストに製品選定を依頼
コモディティ化するBIツールを、最適に選択する方法。グランバレイの「BIパッケージセレクション」サービスをご活用ください。BI/Analyticsツールに精通するスペシャリストが前もってBIツールの選定を実施することで、導入対象の絞り込みのみならず、導入の「目的」や「効果」を明確にしたうえで、最適な製品を選定いたします。
※ Qlik、QlikView、Qlik Sense、NPrinting、QlikTechは、QlikTech International ABの商標または登録商標です。
※ その他の会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。
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